ジャズだけじゃない、セッションの世界
ジャムセッションというとジャズのイメージが強いかもしれませんが、東京にはファンクやブルースのセッションも数多く開催されています。
SOMETHIN' JAZZ CLUB(池袋)のファンクセッション、Bar aLive(新宿)のファンクナイト、SAVOY TRUFFLE(本厚木)のロック&ブルースセッション、Cafe de Noel(福生)のブルースセッション。ジャンルに特化した会場が点在していて、それぞれの世界に入りやすい定番曲があります。
ジャズのスタンダードとは違うアプローチで、グルーヴやリフを重視するのがファンク・ブルースセッションの特徴です。
ファンク定番曲 5選
1. Chameleon(Herbie Hancock)
ファンクセッションの大定番。ベースラインのリフが有名すぎて、これを知らないと始まらない。Bbmの2コードで延々とグルーヴし続ける構造なので、コード進行を覚える負担がほぼゼロ。ソロもペンタトニックスケール一発で気持ちよく弾ける。
2. Cissy Strut(The Meters)
ニューオーリンズファンクの金字塔。シンプルな2コードのリフで、ファンクのポケット(リズムの溜め)を学ぶのに最適。ドラムとベースのグルーヴが命。テンポはゆったりめで、16ビートの基本が詰まっている。
3. Superstition(Stevie Wonder)
言わずと知れたスティーヴィー・ワンダーの名曲。クラビネットのリフが有名だが、ギターやキーボードでも再現可能。Ebmのペンタトニックでソロが取れる。知名度が高いので、セッション参加者全員が知っている確率が高い。
4. Watermelon Man(Herbie Hancock)
ハービー・ハンコック作。ジャズ版とファンク版(Head Hunters)の2バージョンがあるが、ファンクセッションではHead Hunters版が定番。Fのブルーススケールでソロが取れる。ジャズセッションでも呼ばれることがあるので、両方の世界で使える曲。
5. Pick Up the Pieces(Average White Band)
ホーンセクションのリフが印象的なファンクナンバー。管楽器がいるセッションで呼ばれることが多い。テーマのリフを覚えておくと、ホーンセクションの一員として参加できる。キーはF#m。
ブルース定番曲 5選
1. Stormy Monday(T-Bone Walker)
ブルースセッションの超定番。スローブルースの代名詞で、12小節のブルース進行をベースにしたコード進行が少しジャジーなのが特徴。テンポがゆっくりなので、表現力を問われる曲でもある。
2. Sweet Home Chicago(Robert Johnson)
ブルースのアンセム。シャッフルのリズムで12小節ブルース。キーはEまたはAが多い。ギタリストは必ず弾ける曲。ボーカルセッションでも定番中の定番。
3. Red House(Jimi Hendrix)
ジミヘンの代表的なブルースナンバー。スローからミディアムテンポで演奏される。12小節のBbブルースで、ギタリストなら一度は弾きたい曲。ファンク寄りのアレンジで演奏されることもある。
4. Pride and Joy(Stevie Ray Vaughan)
テキサスブルースの代表曲。シャッフルのアップテンポで、バンド全体のグルーヴが試される。ギタリストにとっては腕の見せどころ。キーはEb。
5. The Thrill Is Gone(B.B. King)
B.B.キングの代表曲。マイナーブルースの定番で、12小節のBmブルース進行。テーマのメロディが美しく、ギターのチョーキングが映える曲。ブルースセッションで「何やりますか?」と聞かれて最初に出てくることが多い。
ファンク・ブルースセッションの特徴
ジャズセッションとは少し違うルールやマナーがあります。
リフが大事: ジャズはテーマ→ソロ→テーマの流れだが、ファンクはリフ(繰り返しのフレーズ)をバンド全体で演奏しながらソロを回す。リフを覚えていることが参加の前提。
グルーヴ優先: 速いフレーズよりも、リズムのポケットにハマっているかどうかが評価される。音数を減らしてグルーヴに乗ることが大切。
コール&レスポンス: ブルースでは歌い手とバンドの掛け合いが基本。ソロの時も、フレーズを「会話」するように組み立てる。
ペンタトニックが武器: ファンクもブルースも、ペンタトニックスケール(+ブルーノート)が基本。ジャズのように複雑なスケールを使わなくても、ペンタトニックだけでかっこいいソロが取れる。
どの会場でファンク・ブルースセッションができる?
セッションマップに掲載されている会場の中で、ファンク・ブルースのセッションを開催しているのは以下のようなところ。
ファンク系: SOMETHIN' JAZZ CLUB(池袋)、Bar aLive(新宿)など
ブルース系: SAVOY TRUFFLE(本厚木)、Cafe de Noel(福生)、Live Cafe BACK IN TIME(小岩)など
ジャンルフリー: マッカーサーギャレッジ(本厚木)、Music Bar Teen Spirits(川崎)など。ロック・ファンク・ブルースなんでもありのセッション。
ジャズセッションの会場でも、Chameleon や Watermelon Man はよく演奏されます。ファンクの定番曲をいくつか持っておくと、ジャズセッションでも話題が広がります。
ジャズとファンク・ブルース、どっちから始める?
どちらが「正解」ということはありません。自分が好きな音楽から始めるのが一番。
ただし、ブルースはジャズの基盤でもあるので、ブルースの12小節進行を覚えておくと、どちらの世界にも入りやすくなります。「ブルースインF」と言われて演奏できれば、ジャズセッションでもファンク/ブルースセッションでも通用します。
まずは1曲、好きな曲から。セッションマップで近くのセッションを探して、飛び込んでみてください。
ジャズスタンダードの定番曲は、ジャズジャムセッション定番曲リスト でまとめています。
※ セッションの進行や選曲ルールは会場やホストによって異なります。